日本の競技団体のドーピング防止規程の現状と課題【日本スポーツ法学会年報17号、2010年】

 2009年9月に開催されたアジアスポーツ法学会2009兼日本スポーツ法学会第17回大会における白井久明、望月浩一郎、八木由里、山本雄祐、大橋卓生、齋雄一郎、高松政裕の共同研究発表である「日本の競技団体のドーピング防止規程の現状と課題」を日本スポーツ法学会年報第17号に掲載した共同論文です。
日本におけるアンチ・ドーピング活動の歴史を踏まえて、①各競技団体や各大会主催者が定めたドーピング防止規程が適用される場合と、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)規程が適用される場合とが併存しているとの問題、②JADA規程を承認し、その適用を受ける競技団体であっても、従来の競技団体におけるドーピング防止規程がJADA規程と整合していない問題、③JADA規程の改定にかかわらず改訂後のJADA規程と整合しない競技団体のドーピング防止規程が存在する問題、④WADA規程及びJADA規程では、各競技団体に自ら決めることを委ねている部分について、各競技団体において必要な規程が整備されていないという問題を指摘し、国内競技団体が整備すべきWADA規程及びJADA規程と整合したドーピング防止規程のあり方を検討した論文です。