JSAA-DP-2012-001号事件は、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が、ロードレースに参加したも選手が落車事故に巻き込まれ、スタートから1時間も経過しないで失格となったため、その後5時間後に発表されたドーピング検査対象者の掲示を見ることなく、会場から帰途についたため、ドーピング検査を拒否したとして制裁を科されようとした事案です。
日本スポーツ仲裁機構は、本アスリートは、JADA規程2.3項にいう「本規則において認められた通告」を受けておらず、同条に違反しないと判断しました。
この仲裁事案を通じて、日本自転車競技連盟(JCF)及びJADAは、問題点の改善を図りましたが、類似の事案についてもアスリートの権利が保障される手続きとすべきであることを論じています。